身体感覚を楽しむ「ダイアローグゾーン」
ダイアローグゾーン(身体感覚空間)は、展示を通して製作者と体験者が仮想的な「対話」を楽しむことをテーマにした空間です。身体を使って体験する作品が多く、普段は意識することの少ない感覚に自然と目を向けることができます。
サークル・ン・サークル
直径3.2mの巨大な車輪を使った、ユニークな「人力らくがきマシーン」です。台の上に寝た状態で手足を動かしてペダルを操作すると、チョークによる線が記録されます。何度も動かすことで無数の線が重なり、ひとつの作品へと変化していく過程を楽しめます。
創作楽器
木や竹など、身近な素材を使って作られた不思議な楽器が並ぶコーナーです。手でたたいたり、バチではじいたりすることでさまざまな音が生まれます。音を通じて周囲の人とコミュニケーションを楽しめる、体験型の展示です。
スペースアンドサウンド
無響に近い室内で、音を自由に動かして楽しむ体験型作品です。目には見えない空間の変化を音によって感じることで、普段とは異なる聴覚の世界を体験できます。
静かな感覚の世界へ導く「モノローグゾーン」
モノローグゾーン(瞑想空間)では、展示や演出によって想像力を刺激し、日常の感覚から少しずつ離れていくような体験ができます。光や音、香り、触感などを組み合わせた幻想的な空間が広がり、落ち着いた気持ちで自分自身の感覚と向き合えます。
闇の森
暗闇の中を手すりにつかまりながら進み、壁に設けられた穴の中にあるオブジェを手で触れて鑑賞します。視覚に頼ることができない環境だからこそ、触れた感触から形や姿を想像する楽しさを味わえます。
エアートラバース
天井をガラス、壁と床を鏡張りにした空間で、空が映り込むことで独特の浮遊感を演出しています。まるで空中を歩いているような感覚や、時間とともに移り変わる空の表情を楽しめる印象的な展示です。
fuwa pica+(ふわぴかプラス)
手のひらで壁の作品を押すと、力の強さに合わせて光の幅が変化し、音も一緒に響きます。床にある作品に座ると、音と光が周囲へ広がっていきます。身体の動きがそのまま光や音へ変化する、不思議な体験を楽しめます。
ライト3Dスカルプチャー
光ファイバーを箱状に配置した体感型の作品です。顔や身体を使って光ファイバーを押し出すと、その部分が光り、光の点によって立体的なフォルムが浮かび上がります。自分の身体を使って形を作り出す楽しさがあります。
光や映像が生み出す不思議な空間
ウォールスルー
鏡を見ながら歩くことで、まるで自分が黒い壁をすり抜けているように見える作品です。鏡に映った姿が見えたり消えたりすることで、普段当たり前だと思っている視覚の仕組みを不思議な感覚で体験できます。
アースガーデン
床に映し出される「影」をテーマにした映像作品です。架空の太陽の動きに合わせて建物の影が刻々と変化し、空間の広がりや時間の流れを感じさせてくれます。静かに眺めながら、光と影の変化を楽しめる展示です。
ウォーターガーデン
床に広がる水の揺らぎによって、波紋が壁や天井へ映し出され、まるで水の中にいるような感覚を味わえます。青から緑へ変化する光と音、さらに蓮の花をイメージした香りが組み合わさり、静かで幻想的な空間をつくり出しています。
香りの森
楮や麻を使った手漉き和紙の糸によって、森を思わせる柔らかな空間がつくられています。柱に設けられた穴へ顔を入れると、岩出山の自然をイメージした香りや音が広がります。視覚だけでなく、嗅覚や聴覚を通して地域の自然を感じられる展示です。
ハートドーム
ハートの形をしたドームは、感覚ミュージアムを象徴する展示のひとつです。内部にはお風呂を思わせる漆塗りの湯船が設けられ、ゆったりと身体を横たえながら、音と光のシャワーによる「精神浴」を楽しめます。静かに心を落ち着けながら、五感を解放できる空間です。
二つのゾーンをつなぐ「トラバースゾーン」
トラバースゾーンは、ダイアローグゾーンとモノローグゾーンをつなぐ通路空間です。往路は「闇と光」、帰路は「水」をテーマに構成されており、展示を巡る中で感覚の変化を楽しめるよう工夫されています。
カスケードトラバース
水を演出のベースに取り入れた通路空間で、広場に面した池を介して外の世界とつながっています。館内で非日常的な感覚を体験した後、徐々に日常の感覚へ戻っていくような、印象的な空間となっています。
市民ギャラリー「1000の小箱」
「1000の小箱」は、小さな引き出しが約1000個並ぶ市民ギャラリーです。登録すれば誰でも作品を展示でき、来館者は自由に作品を鑑賞できます。大規模な設備ではなく、小さな引き出しを介して人と人、作品と人をつなぐ、素朴で味わい深いコミュニケーションの場です。
大崎の風景を感じる「大崎百景」とカフェ
「大崎百景」では、季節の移り変わりや人々の暮らし、表情などを通して、ふるさとへの思いを感じられる展示を楽しめます。館内の「Cafēるぽ」では飲み物を味わいながら、展示鑑賞の合間にゆっくり過ごせます。
五感をさらに楽しめるワークショップ
感覚ミュージアムでは、展示を見るだけでなく、さまざまなものを自分で作りながら感覚を楽しむワークショップも開催されています。内容には、オリジナル・キャンドル・ワークショップ、おいしい紅茶のための教室、缶カラカリンバワークショップ、臨床美術ワークショップ「色面とマチエール」、ハンドメイドアロマソープ、臨床美術ワークショップ「立体制作 夢の島」などがあります。
ワークショップは事前予約制となっており、プログラムによって内容や参加条件などが異なります。ものづくりや香り、味、音、色などを通して、展示とはまた違った形で五感を楽しめるのが魅力です。
ミュージアムショップで思い出を持ち帰る
ミュージアムショップでは、感覚ミュージアムのオリジナルグッズをはじめ、五感をテーマにした商品などがそろっています。旅の記念になるアイテムを探したり、ユニークな商品を眺めたりしながら、最後まで感覚ミュージアムの世界を楽しめます。なお、ショップやカフェのみを利用する場合は、入館チケットが不要です。
子どもから大人まで楽しめる体験型ミュージアム
感覚ミュージアムの魅力は、展示を一方的に「見る」だけではなく、自分自身の身体や感覚を使って体験できることにあります。光や音、香り、触感、身体の動きなど、さまざまな仕掛けを通して、普段は意識していない感覚に気づくきっかけを与えてくれます。
子どもにとっては遊びながら想像力を広げられる場所であり、大人にとっては日常から少し離れて感覚をリフレッシュできる場所でもあります。家族旅行やグループで訪れるのはもちろん、ゆっくり自分自身の感覚と向き合いたいときにもおすすめです。
江合川の自然と合わせて楽しむ岩出山観光
感覚ミュージアムは、江合川河畔のあったか河川公園のそばに位置しています。ミュージアムで五感を使った体験を楽しんだ後は、周辺の自然を散策するのもおすすめです。館内で感じた「見る・聞く・触れる・嗅ぐ」といった感覚を、今度は屋外の風景や川のせせらぎ、季節の空気の中で楽しむことができます。
アクセスも便利な岩出山の観光スポット
所在地は宮城県大崎市岩出山字下川原町100番地です。JR東日本陸羽東線の岩出山駅から徒歩約7分、有備館駅から徒歩約10分と、鉄道を利用して訪れやすい立地です。車の場合は東北自動車道古川ICから約15分で、駐車場には大型バス4台、乗用車50台を収容できます。
五感をテーマにした展示を巡りながら、普段何気なく使っている感覚の奥深さに気づける感覚ミュージアム。アート、遊び、学び、癒やしが融合した独特の空間で、子どもから大人まで新しい発見と想像力を楽しめる、岩出山ならではの観光スポットです。