春を彩る桜と「しばた桜まつり」
毎年4月上旬から下旬にかけて開催される「しばた桜まつり」は、県内外から20万人以上の観光客が訪れる一大イベントです。桜のトンネルをくぐり抜けるように走る全長305mのスロープカーに乗れば、桜並木を眼下に望みながら山頂まで登ることができます。山頂からは、蔵王連峰や太平洋まで見渡せる大パノラマが広がり、訪れる人々を魅了します。
四季を通じて楽しめる花々
船岡城址公園は桜だけでなく、初夏の紫陽花、秋の曼珠沙華、そして町民による手づくりのオープンガーデンなど、一年を通して多彩な花々を楽しむことができます。園内の「樅ノ木は残った展望デッキ」からは、山本周五郎の小説にゆかりの樅の木と共に、美しい景色を堪能できます。
船岡平和観音像 ― 柴田町のシンボル
山頂には高さ24mの船岡平和観音像が立ち、柴田町のシンボルとなっています。昭和50年に地元出身の野口徳三郎氏が、亡き妻の冥福と世界平和を願って私財を投じて建立しました。観音像はコンクリート製で、手には平和の象徴であるハトを抱いています。以前は胎内拝観が可能でしたが、東日本大震災以降は安全上の理由で中止されています。
コミュニティガーデン「花の丘 しばた」
観音像の広場南側には、コミュニティガーデン花の丘があります。ここは柴田町民が整備・デザインを行い、チューリップやバラをはじめとする100種類以上の花々が咲き誇ります。四季ごとに表情を変える花の丘は、訪れるたびに新しい魅力に出会えるスポットです。
船岡城の歴史
船岡城(四保館)は、古くから交通の要衝として重要視されてきた山城です。南を白石川、北を荒川に挟まれた地形は、軍事的にも経済的にも要となる場所でした。16世紀には伊達家臣の柴田氏が居城とし、江戸時代には原田氏も居住しました。しかし、1671年の寛文事件(伊達騒動)により原田氏は断絶し、その後は柴田氏が居住。やがて建物は失われましたが、跡地は地域の人々によって守られ、公園として整備されました。
歴史の歩み
- 1200年頃 - 芝田氏の居城として利用される
- 16世紀 - 伊達氏の家臣・柴田氏の居館となる
- 1615年 - 原田宗資が居城とする
- 1671年 - 寛文事件により原田氏断絶
- 1970年 - NHK大河ドラマ「樅ノ木は残った」放送により注目を集める
- 1990年 - 日本さくら名所100選に選定
- 2004年 - 「みやぎ蔵王三十六景」に選定
スロープカーと眺望
公園を訪れる際の楽しみの一つが「柴田町船岡城址公園スロープカー」です。全長305mを片道約3分40秒で結び、山腹から山頂まで快適に移動できます。車窓からは桜や四季の花々を間近に眺めることができ、観光客に人気です。ただし、2024年夏以降は機器故障のため運休中であり、2025年の「しばた桜まつり」でも運行は休止予定となっています。
アクセス情報
鉄道
JR東北本線「船岡駅」から徒歩約10分。
車
東北自動車道・村田ICから約11km、白石ICから約12km。仙台東部道路・岩沼ICまたは亘理ICから約14km。
駐車場
通常時は公園内の駐車場を無料で利用可能。ただし「しばた桜まつり」期間中は一部有料となり、臨時駐車場も設置されます。
まとめ
船岡城址公園は、桜の名所として全国的に知られるだけでなく、四季折々の花や歴史的背景を楽しめる総合的な観光スポットです。山頂から望む蔵王の山々や太平洋の絶景、そして地域の人々の手で守られてきた文化と自然が融合したこの場所は、訪れる人に癒しと感動を与えてくれます。