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石巻焼きそば

(いしのまき やきそば)

衝撃!調理前から茶色い、不思議な焼そば

宮城県東部に位置し水産都市として有名な石巻市のご当地グルメは、全国でも唯一、茶色い麺を使った焼きそばである。

昭和20年代に考案されたといわれるこの茶色い麺は、焼いてもベタ付かない麺を考案する中で、中力粉を使用した生地を蒸して水で洗い、さらにまた蒸すという「二度蒸し」の工程を行うことで誕生した。

二度蒸しされた麺は香ばしくふっくらとし、だしの吸い込みが良く、味わい深い旨みを漂わせるのである。また二度蒸しされる途中で麺に含まれる「かんすい」が変化し、茶色くなると言われている。

その作り方は、調理の最後の焼き上げ時に、魚介系のだし汁で蒸すように焼上げ、目玉焼きと紅ショウガをトッピングする。そして食べる時に後がけで、ウスター系ソースをたっぷりとかけるのが、戦後間もない頃から食べられている石巻焼そばなのである。

石巻焼きそば(いしのまきやきそば)は、宮城県東部の石巻都市圏で広く愛されている焼きそばの一つです。

特徴:

石巻焼きそばの最大の特徴は、元々茶色い麺を使用することです。この地域だけで使われる珍しいスタイルとされています。通常、中華麺は強力粉を使って作られますが、石巻焼きそばでは「中力粉(普通粉)」を用いて麺を作ります。これによって、一度蒸すと麺は黄色くなり、その後再度蒸すことで茶色く変わります。この理由については詳細が分かっていませんが、かんすいと熱の作用が関係しているとされています。

二度蒸しにより、麺はふっくらとして液体をよく吸収します。これを利用して焼き上げ時にだし汁を加えて蒸し焼きにすることで、独特の深い味わいが生まれます。

石巻焼きそばは褐色の見た目とは裏腹に、だし汁の影響でマイルドな味わいを持っています。そのため、一般的にはソースをかけて個々の好みに合わせて楽しむことが一般的です。特に石巻流として、たっぷりとソースをかけるスタイルが親しまれています。

歴史

石巻焼きそばの歴史は、1950年頃に始まります。その創始者は岩手県から移住した春元製麺所の創業者でした。彼は焼いてもベタつかない麺を作りたいと試行錯誤し、中華麺で使われる強力粉よりも粘りの弱い「中力粉(普通粉)」を使って麺を作り、二度蒸しする方法を考案しました。この製法は石巻焼きそばの麺の始まりとなり、その後、同じ製法を使う店が石巻都市圏に広がっていきました。

2007年になると、焼きそばが全国的に注目されるようになり、石巻市の製麺業者を含む有志たちが集まり、石巻焼きそばを名物としてPRする動きが始まりました。2008年には「石巻茶色い焼きそばアカデミー」が設立され、石巻焼きそばの名称統一とPR活動が開始されました。さらに、「B-1グランプリ」への参加や開催地の誘致も目標として活動が進められました。この頃には、「ちゃちゃ丸」というマスコットキャラクターも誕生しました。

2009年には「やきそばサミットin黒石2009」や「第4回 B-1グランプリ in 横手」に初参加しました。そして、2010年には「石巻茶色い焼きそばアカデミー」が愛Bリーグの正会員となり、「第5回 B-1グランプリ in 厚木」に初出場しました。その後も石巻焼きそばは広く認知され、2011年の「第6回 B-1グランプリ in 姫路」では6位を獲得しました。

Information

名称
石巻焼きそば
(いしのまき やきそば)

気仙沼・石巻

宮城県