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金華サバ

(きんか)

宮城県・石巻が誇る幻のブランド鯖

宮城県石巻市の東に位置する金華山沖。この海域は、黒潮と親潮が交わる世界有数の漁場として知られています。ここで育つサバは、「金華サバ」と呼ばれ、三陸の豊かな海の恵みをたっぷりと受けて育ちます。脂ののり、鮮度、味わい、そのすべてが一級品であり、希少性から“幻のサバ”とも称されます。

金華サバの特徴と魅力

「金華サバ」と名乗れるのは、南三陸・金華山周辺海域で漁獲された高鮮度かつ脂乗り抜群の大型マサバのみ。石巻魚市場を中心に地域ブランド化事業として厳しい基準が設けられ、買受人の目でさらに選び抜かれたものが市場に出回ります。

一般的に500g以上が大型とされますが、金華サバは脂肪率15%以上が目安で、中には1kgを超え、脂肪率25%に達する極上のものも存在します。シーズン中にこの基準を満たすのは全体の1割にも満たず、その稀少性が価格にも反映され、関東では1匹2~3万円で取引されることもあります。

旬の時期

金華サバの旬は9月から11月。特に秋から冬にかけて、冷たい海水で引き締まり、脂がたっぷりのった身は絶品です。しめ鯖、塩焼き、味噌煮など、さまざまな料理で楽しめます。

金華山沖という奇跡の漁場

金華サバが育つ金華山沖は、黒潮と親潮がぶつかる好漁場。海水温や栄養分のバランスが絶妙で、豊富なプランクトンがサバの餌となります。金華山には「黄金の神」「生産の神」として信仰を集める金華山黄金山神社があり、古くから漁業者や地域の人々に大切にされてきました。

石巻港は全国でもトップクラスの水揚げ量を誇り、そのうち約4割がサバです。特に巻き網漁で夜に操業し、朝に水揚げされるサバは鮮度抜群。漁師たちの迅速な処理と流通体制が、金華サバの品質を支えています。

石巻で味わう金華サバの名店

富喜寿司 ~大ぶり金華サバの締めサバ握り~

JR石巻駅からすぐの場所にある富喜寿司では、800g以上の大ぶりな金華サバを使った締めサバの握りが人気。しっかり脂ののった身と、ふんわりほどけるシャリが口の中で絶妙に調和します。

店内では金華サバだけでなく、石巻産のアワビ、タイ、ヒラメ、シャコなど旬の海鮮も楽しめます。握りはもちろん、地元ならではの海鮮丼もおすすめです。

大もりや ~喉越しとろける刺身と豪華「金華丼」~

明治26年創業の老舗大もりやは、石巻駅近くの大通り沿いにあります。東日本大震災で全壊した店舗は2013年に再建され、落ち着いた雰囲気の和食堂として営業しています。

「金華サバの刺身」は急速冷凍で鮮度を保ち、少し凍った状態で提供されます。口に入れるとあっさりした食感から、時間とともに脂の旨みがとろりと広がります。

名物の「金華丼」は、金華サバのほか、石巻ブランド銀鮭「金華ぎん」、アワビ、イクラ、ウニなど15種類の海鮮が豪快に盛られた逸品。観光客にも地元客にも人気の一皿です。

島料理 友福丸 ~地元の味を気軽に~

昭和27年に旅館として創業した友福丸は、震災後にトレーラーハウスで営業を再開し、平成30年に川岸に新築移転しました。昼は定食、夜は居酒屋として利用でき、地酒も豊富です。

締めサバは手早く処理され、見た目は刺身に近く、ぷりぷりの食感と脂の旨みが広がります。「金華鯖塩焼き」は肉厚で、塩味は控えめ。サバ本来の旨みを引き出した一品です。

金華サバの楽しみ方

しめ鯖

脂ののった金華サバを軽く酢で締めることで、旨みが凝縮され、さっぱりとした酸味と脂の甘みが絶妙に絡み合います。

塩焼き

シンプルながら、脂の旨みを存分に味わえる定番料理。皮目をパリッと焼き上げ、ほくほくの身を楽しめます。

味噌煮

甘辛い味噌だれがサバの脂と溶け合い、ご飯のお供にぴったり。特に寒い季節におすすめの食べ方です。

旅の締めくくりに

「金華サバ」は単なる食材ではなく、石巻の海と人の物語が詰まったブランドです。その豊かな旨みと希少性、そして現地でしか味わえない鮮度は、訪れる人々の心と舌を魅了します。秋から冬の石巻を訪れる際は、ぜひ金華サバを求めて港町を歩き、その味と文化を存分に楽しんでみてください。

Information

名称
金華サバ
(きんか)

気仙沼・石巻

宮城県