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リアス・アーク美術館

(Rias Ark Museum of Art)

リアス・アーク美術館は、宮城県気仙沼市に位置する文化・芸術・歴史を総合的に紹介する美術館です。その建物は建築界においても高い評価を受けており、1995年に「日本建築学会賞作品賞」を受賞しました。設計を手掛けたのは早稲田大学教授で建築家の石山修武氏で、リアス式海岸をイメージしたユニークな構造と、旧約聖書に登場する「方舟(アーク)」の象徴性を併せ持つ設計が特徴です。

館内は3階建てで、屋上には庭園を備えており、総面積は4,601.22平方メートルと広大です。単なる美術館という枠を超え、地域の文化や歴史、そして震災の記録を伝える大切な役割を担っており、訪れる人々に深い感動と学びを与えています。

展示内容

東日本大震災の記録と津波の災害史

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、気仙沼市や南三陸町をはじめとする三陸沿岸に甚大な被害をもたらしました。リアス・アーク美術館では、その記憶を後世に伝えるべく、2013年4月より「東日本大震災の記録と津波の災害史」と題した常設展を公開しています。

展示には、学芸員が被災地で撮影した写真203点、現地で収集した被災物155点、さらに津波に関する歴史資料137点が含まれています。明治29年、昭和8年の三陸大津波、昭和35年のチリ地震津波に関する資料も併せて紹介されており、津波災害の歴史を多角的に検証する場となっています。

この展示は、災害の悲惨さを伝えると同時に、津波に立ち向かい、海と共に生きてきた地域の人々の知恵と resilience(回復力)を学ぶ場でもあります。

収蔵美術作品展 ~圏域作家と当館所縁の作家~

美術館のもう一つの魅力が収蔵美術作品展です。東北地方や北海道、さらには気仙沼市や周辺地域に縁のある作家による絵画・彫刻・工芸・版画・現代美術など、約40点の作品を展示しています。地域の芸術文化を支えてきた作家たちの作品を通じて、東北の芸術の多様性と豊かさを感じ取ることができます。

歴史・民俗資料館「方舟日記-海と山を生きるリアスな暮らし-」

歴史・民俗資料の展示では、「方舟日記-海と山を生きるリアスな暮らし-」と題して、縄文時代から現代までのリアス海岸地域の生活文化が紹介されています。漁業を中心に発展してきたこの地域ならではの知恵や習俗、食文化にスポットを当て、手書きイラストや写真を交えた分かりやすい展示が工夫されています。

特に「食」をキーワードにした展示は、海と山に囲まれたリアス地域の暮らしを実感できる内容となっており、訪れる人々に地域文化の奥深さを伝えています。

施設の魅力

リアス・アーク美術館は、美術作品や歴史資料の展示だけでなく、建物そのものも観光の見どころです。曲線を取り入れた斬新な外観はリアス式海岸を想起させ、内部は開放的な空間構成で来館者を迎えます。屋上庭園からは気仙沼の景色を一望でき、四季折々の風景を楽しめます。

また、東日本大震災を伝える展示は国内外から高い関心を集めており、教育旅行や研修の場としても広く利用されています。地域文化の発信拠点として、気仙沼を訪れる観光客に欠かせないスポットです。

利用情報

所在地

宮城県気仙沼市赤岩牧沢138-5

開館時間

9:30 ~ 17:00

休館日

月曜日・火曜日・祝日の翌日(土日を除く)

交通アクセス

三陸沿岸道路気仙沼中央インターチェンジから車で約8分。駐車場は50台分完備しており、車での来館にも便利です。

まとめ

リアス・アーク美術館は、芸術と歴史、そして震災の記録を融合させた稀有な存在です。訪れる人は、美しい美術作品に触れるだけでなく、震災の記憶や地域文化を深く学ぶことができます。建物のデザイン性や立地の良さも魅力の一つで、気仙沼観光において外せないスポットといえるでしょう。

芸術に興味のある方はもちろん、歴史や地域文化を知りたい方、そして震災の教訓を学び未来に活かしたい方にとっても、必ず心に残る体験ができる美術館です。気仙沼を訪れる際には、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

Information

名称
リアス・アーク美術館
(Rias Ark Museum of Art)

気仙沼・石巻

宮城県