アクセスと立地
仙台駅から車で約50分、大倉ダムからさらに5kmほど進んだ山あいに位置しています。かつては平家落人の里として知られ、一生に一度の大願を叶えてくれる如来様として信仰を集めてきました。縁結び、子宝、安全祈願にご利益があるとされ、御祈祷と願掛けを行う参拝者が後を絶ちません。
天皇塚とパワースポット
境内の奥には、安徳天皇の遺品を埋葬したと伝わる天皇塚があり、2本のケヤキが1本に結ばれた「連理の欅」がそびえています。これは縁結びの象徴として若いカップルや夫婦に人気です。
呼び名と発音の不思議
正式名称は「極楽山 西方寺」ですが、地元ではほとんど使われません。住所の小字も「上下(じょうげ)」であり、仙台弁の影響で「定義」を「じょうげ」と読むのが伝統です。一方で、案内標識や観光パンフレットでは標準語に合わせ「じょうぎ」と表記されるため、現在は「じょうげ」と「じょうぎ」の両方が混在しています。
境内の見どころ
文化財と建築美
境内には、登録有形文化財である山門、鐘楼堂、御廟「貞能堂」、手水舎、御守授所、そして総青森ヒバ造りの五重塔や大本堂があります。山門は気仙大工の手による精緻な彫刻が施され、五重塔は昭和61年に完成した宮城県初の木造五重塔です。
旧本堂地区
旧本堂地区には、平貞能公を祀る御廟「貞能堂」や延命地蔵尊、勝軍地蔵があります。鐘楼堂は美しい格天井と精巧な木鼻彫刻で飾られ、訪れる人々を魅了します。
大本堂地区と庭園
平成11年に落慶した大本堂は、広々とした堂内で静かに祈りを捧げられる場所です。庭園地区には五重塔や茶室があり、四季折々の風景を楽しむことができます。
縁起・歴史
伝承によると、平重盛の家臣・平貞能(たいらのさだよし)が壇ノ浦の戦いの後、この地に落ち延びました。安徳天皇と平家一門の冥福を祈るため、阿弥陀如来を安置し、自らも「定義」と改名。その音読み「じょうぎ」から「定義如来」と呼ばれるようになりました。
主な歴史の歩み
- 1198年 – 貞能が没し、墓上に小堂が建立され阿弥陀如来の宝軸を安置。
- 1706年 – 観蓮社良念が「極楽山 西方寺」を創建。
- 1930年代 – 現在の鐘楼や山門が完成。
- 1986年 – 青森ヒバ製の五重塔が完成。
- 1999年 – 現在の大本堂が落慶。
門前町の魅力
三角あぶらげ
定義如来を訪れたら必ず味わいたい名物が三角あぶらげ。元々は長方形でしたが、丸鍋で効率よく揚げられるよう三角形になったという歴史があります。外は香ばしく、中はふんわりジューシーで、行列ができるほどの人気です。
土産物とグルメ
「定義こけし」や地元の漬物、甘味などが並び、週末には多くの観光客で賑わいます。民宿も4軒あり、泊まりがけでの参拝や観光も可能です。
観光地としての人気
定義如来西方寺は、宮城県内でも屈指の観光地であり、特に県内の若いカップルや家族連れに人気があります。アクセスしやすく、ドライブコースとしても好まれており、週末には無料駐車場が満車になることも珍しくありません。
春は桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、四季ごとに異なる景観が参拝者を楽しませます。特に紅葉シーズンはカメラ愛好家にも有名で、SNSや観光雑誌でもたびたび紹介されます。
テレビ番組や旅行ガイドでも取り上げられることが多く、名物グルメと歴史的背景を組み合わせた観光プランが人気です。近年では外国人旅行者も増加傾向にあり、英語表記の案内板も整備されています。
こうした魅力が重なり、定義如来は「仙台市民に愛される日帰り観光地」としてだけでなく、全国的にも注目される存在となっています。
周辺観光スポット
- 作並温泉・秋保温泉 ― 日帰り入浴や宿泊に最適
- ニッカウヰスキー仙台工場 ― 試飲や見学が楽しめる
- 泉ヶ岳・大倉ダム ― 自然散策やドライブスポット
アクセス情報
公共交通
JR仙台駅西口から仙台市営バス「定義行」で終点下車(約75分)。JR仙山線・陸前白沢駅からもバスが運行されています。
車
東北自動車道・仙台宮城ICから約40分。普通車500台分の無料駐車場があります。
まとめ
定義如来西方寺は、歴史・信仰・自然・グルメのすべてを一度に体験できる仙台の名所です。平家ゆかりの伝説、心安らぐ建築美、四季折々の自然風景、そして門前町の温かいもてなしが、訪れる人々を魅了し続けています。