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仙台 冷やし中華

(せんだい ひやし ちゅうか)

いまだに進化し続ける元祖の町、仙台の冷やし中華

”冷やし中華”は昭和12年に考案した涼拌麺がルーツといわれる。当時の中華料理店では、現代とは異なり冷房などもなく、油っこくて熱いイメージの中華料理は夏場の売り上げは低下していました。

その解決策と、「七夕まつり」で仙台市へ訪れる客への暑い日でも食べられる冷たいおすすめ料理として、仙台市の中華料理店「龍亭」の初代が中心となって結成された「仙台支那ソバ組合」が考案した麺料理。

夏バテを防ぐために、野菜をたっぷり使い、食欲を増進させる酸味を加えて、試行錯誤の末に考案されたのが「涼拌麺(冷やし中華)」です。

当時の冷やし中華は、現在のものとは違うといわれているが、それが戦後になって、麺と一緒に食べやすいように具を細切りにするといった工夫が加えられ、現在の原型になっていったようだ。

今では夏の風物詩となり、仙台市は「元祖冷やし中華の町」として歴史を大切にしながらも、現在も試行錯誤や工夫を重ね、さらなる進化を続けている。

夏だけではなく、通年で人気のある「仙台冷やし中華」。仙台で麺料理を食べたいと思ったら、冷やし中華がおすすめです。冷やし中華は、牛タンやずんだと並ぶ仙台の名物料理なのです。

JR仙台駅から徒歩約15分の老舗中華料理店「中国料理 龍亭」では、週末になると来店客の9割近くが注文するという「涼拌麺(りゃんばんめん)」が提供されています。この冷やし中華は、麺と具が別々に盛られているのが特徴です。

最後までおいしく楽しめるように作られたタレは、醤油とゴマの2種類から選べます。柑橘系の果汁やゴマ油、ショウガをブレンドした醤油ダレは、酸味を抑えたまろやかな仕上がりです。

ゴマダレは、芝麻醤(チーマージャン)でコクと香ばしさを、ラー油でキレを引き出した味わいが特徴的です。

仙台名物の冷し中華は夏だけでなく、通年で人気を集めています。

冷し中華が誕生したのは、昭和12年(1937年)だと言われています。当時の仙台は冷房がない時代で、アツアツの中華料理は夏に敬遠されていました。

そこで仙台支那料理同業組合のメンバーが集まり、夏にも人気のあるメニューを開発することになりました。

組合長である龍亭の創業者・四倉義雄氏もそのメンバーの一員でした。暑い夏でも食べられる中華料理を求めて試行錯誤した結果、冷し中華が生まれたのです。

冷し中華は、涼拌麺という名前で誕生しました。当初は冷たい麺の上にキャベツや塩もみキュウリ、ニンジン、チャーシューなどをのせ、食欲増進のために酢を加えたタレでいただかれていました。

戦時下の影響で一時はメニューから姿を消すこともありましたが、昭和20年代後半に仙台中華麺業組合が再結成され、冷し中華のPR活動が行われたことで再び復活しました。

昭和30年代に入ると、具材が色とりどりの千切りに改良され、見た目や味が進化。呼び名も涼拌麺から冷し中華に変わり、家庭用の冷し中華も広く販売されるようになりました。

こうして冷し中華は夏の定番メニューとして広く愛されるようになったのです。

仙台名物の冷し中華「涼拌麺」は、時代に合わせて進化し続けています。龍亭では、創業時から変わらず涼拌麺という名前で冷し中華を提供しています。

この店の特徴は、麺と具が別々に盛られていることです。

具の皿には、クラゲ、蒸し鶏、ハム、キュウリ、チャーシュー、錦糸玉子がのっています。麺に具をのせて食べるのもよし、具と麺を別々に食べるのもよし、自由な食べ方で楽しむことができます。

タレは醤油とゴマの2種類から選べ、それぞれに独自の味わいがあります。季節によって麺の冷やす温度を変えるなど、涼拌麺の美味しさを守るために日々研究が行われています。

仙台の冷し中華は、全国的にも広く知られるようになりました。夏だけでなく、一年中楽しむことができるので、ぜひ龍亭だけでなく仙台市内の他の中華料理店でも味わってみると、それぞれの個性が楽しめるでしょう。

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名称
仙台 冷やし中華
(せんだい ひやし ちゅうか)

仙台

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