「ずんだ」とは枝豆でつくられる緑色の餡をさす。ゆでた枝豆の甘皮をとりのぞき、すり鉢でつぶしたものに砂糖を加え、塩と水で味を調えたもの。それをつきたての餅にからめた郷土菓子が「ずんだ餅」。
枝豆の風味豊かな甘い香りは年中行事に欠かせない一品
米どころの宮城県には笹巻き餅やくるみ餅、納豆餅など年中行事や祝い事で食される餅料理が50種類以上あると言われる。
その中でも風味豊かなずんだ餅は人気が高く、現在でもお盆などに多くの家庭で食べられる。
ずんだクレープやずんだシェイク、ずんだアイスクリームなど、さまざまなずんだの派生料理も存在する。
【歴史・由来】
賓客のもてなしなど特別な機会に餅をふるまったのが仙台藩の「ハレの食」で、ずんだ餅もそのひとつであった。米どころである宮城県には笹巻き餅やくるみ餅、納豆餅など、年中行事や祝い事で食される餅料理が50種類以上あるといわれている。その中で風味豊かなずんだ餅は人気が高く、現在でも多くの家庭で食べられている。
【食べるシーン】
盆とお彼岸に仏壇に供え、家族で食べる。盆やお彼岸の来客時のもてなし料理ともされる。
【作り方】
・枝豆を塩でもみたっぷりの湯でゆでる。
・枝豆をさやから取り出し薄皮をむく。
・すりこぎでつぶし、砂糖をくわえる。
・食べやすい大きさのお餅などとからめて食べる。
【提供店】
宮城県内の和菓子店、土産店。
旬 5月 6月 7月 8月
ずんだ餅(ずんだもち、づんだもち)は、すりつぶした枝豆を餡に使用した餅菓子で、主に南東北地域、特に宮城県を中心に広く愛される地域の郷土菓子です。名前は「豆ん打」に由来します。また、東北方言では「ずんだもづ」「ぬだもづ」と発音されることもあります。
現在、「ずんだ餅」は仙台名物の一つとして「牛タン焼き」「笹かまぼこ」とともに親しまれています。
このお菓子はかつてはお盆やお彼岸の時期に米農家などで作られる季節商品でしたが、(株)黄金食品・仙台藩名物ずんだ餅本舗が「冷凍ずんだ餅」を開発し、通年で食べられるようになりました。
それに続く食品メーカーも増え、菓匠三全が「ずんだ茶寮」のブランドで販売を始めたころから「仙台名物」として広く認識されるようになりました。
「ずんだ餡」には一般的には枝豆が使われますが、エンドウやインゲン豆を使用したものも販売されています。
ずんだ餡は餅だけでなく、パンやケーキ、乳製品とも相性が良く、近年では和洋を問わず様々な「ずんだスイーツ」が各社から発売されています。
作り方
ずんだ餅の作り方は簡単です。まず、枝豆を茹でて薄皮を剥き、潰します。次に、潰した枝豆に砂糖と食塩を混ぜてずんだ餡を作ります。一般的にはすり鉢を使って潰すことが多いですが、包丁やフードプロセッサーを使って切り刻む方法もあります。
餅とずんだ餡はどちらも水分を多く含んでいるため、長く置いておくと餡が乾燥してしまい、餅が硬くなってしまうことがあります。
餅が固くなった場合は、電子レンジで温めると柔らかくなりますが、加熱時間には注意が必要です。長く加熱し過ぎると餅が溶けてしまうことがあるので、程々に温めましょう。
もし手間をかけずに作りたい場合は、市販のずんだ餡を使ってもOKです。それを餅や白玉と合わせるだけで、手軽にずんだ餅を楽しむことができます。