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ずんだ餅

(もち)

枝豆の香り豊かな仙台の郷土和スイーツ

ずんだ餅は、枝豆を潰して砂糖や塩で味付けしたずんだ餡を、つきたての餅にからめて作られる宮城県発祥の伝統的な和菓子です。緑鮮やかな見た目と枝豆の豊かな風味が特徴で、近年では「牛タン焼き」「笹かまぼこ」と並び、仙台名物として全国的にも知られるようになりました。

ずんだ餅とは?

「ずんだ」とは、枝豆をゆでてすりつぶし、砂糖や塩で味付けした餡のことを指します。東北方言では「ずんだもづ」や「ぬだもづ」と呼ばれることもあり、その語源は「豆を打つ」=「豆ん打(ずんだ)」から来ているといわれています。ずんだ餡は餅にからめるのが最も一般的ですが、近年ではアイスやクレープ、シェイク、パンなどにも応用され、さまざまな「ずんだスイーツ」が登場しています。

ずんだ餅の歴史と由来

仙台藩の「ハレの食」から始まった伝統菓子

ずんだ餅の起源は江戸時代に遡ります。仙台藩では、お盆や正月、来客時など特別な機会に餅料理を提供する文化がありました。これを「ハレの食」と呼び、ずんだ餅もその中のひとつとしてふるまわれていました。米どころとして知られる宮城県には、笹巻き餅、納豆餅、くるみ餅など50種類以上の餅料理があり、その中でもずんだ餅は風味と彩りの良さから特に人気を集めてきました。

「仙台名物」としての広がり

もともとは夏の季節菓子として農家で作られていたずんだ餅ですが、(株)黄金食品が「冷凍ずんだ餅」を開発したことにより、通年で楽しめるようになりました。続いて、宮城県の老舗「菓匠三全」が展開するブランド「ずんだ茶寮」が全国販売を開始したことで、「ずんだ餅」は一気に全国的に知名度を高め、仙台土産の定番となりました。

ずんだ餅を楽しむシーン

家庭での年中行事に欠かせない存在

現在でもお盆やお彼岸などの行事には、仏壇に供える菓子として、また家族や来客へのもてなし料理としてずんだ餅が振る舞われることが多く、地域に根ざした食文化として定着しています。枝豆の旬である5月から8月にかけては、手作りされる家庭も多く、季節を感じる一品として親しまれています。

旬の時期と提供店舗

ずんだ餅の旬は5月〜8月の枝豆が収穫される時期です。宮城県内の和菓子店や土産店では、通年を通して様々な形で提供されています。仙台駅や空港、主要観光地でもずんだ餅やずんだスイーツが購入できるため、観光のお土産としても人気です。

ずんだ餅の作り方

伝統的な調理法

ずんだ餅は、家庭でも比較的簡単に作れる和菓子です。以下がその基本的な作り方です。

材料
作り方
  1. 枝豆を塩で軽くもみ、たっぷりの湯でゆでる。
  2. さやから豆を取り出し、薄皮を丁寧にむく。
  3. すり鉢やフードプロセッサーで豆を潰し、砂糖と塩を加えてずんだ餡を作る。
  4. 餅を焼くかゆでるなどして柔らかくし、ずんだ餡と絡めて完成。

注意点:餅と餡はどちらも水分を含むため、時間が経つと餅が硬くなったり餡が乾燥することがあります。冷めてしまった場合は、電子レンジで少し温めると食感が戻りますが、加熱しすぎると溶けてしまうので注意しましょう。

市販のずんだ餡で手軽に

より手軽に楽しみたい方には、市販の「ずんだ餡」を使うのがおすすめです。白玉団子や大福、パンなどと組み合わせても美味しくいただけます。最近ではスーパーや通販サイトでも手に入るため、自宅で手軽に東北の味を楽しめます。

進化する「ずんだスイーツ」

洋風アレンジで幅広い世代に人気

ずんだ餡はそのやさしい甘さと香ばしい風味から、洋菓子との相性も抜群です。最近では以下のようなずんだスイーツが登場し、地元のみならず観光客にも人気です。

これらのスイーツは観光地のカフェや駅ナカショップなどで購入でき、SNS映えすることもあって若い世代を中心に人気を集めています。

ずんだ餅が持つ地域文化としての価値

ずんだ餅は単なる和菓子ではなく、宮城県・仙台地域に根付く米と豆の食文化の象徴でもあります。昔から地元で大切にされてきた食材を活かした郷土料理であり、そこには家族の団らんや季節の節目を祝う気持ちが込められています。観光客にとっては、旅先で地域の歴史や暮らしに触れるきっかけとなるグルメでもあるのです。

まとめ ─ ずんだ餅で味わう仙台の心

ずんだ餅は、宮城県の豊かな風土と伝統を反映した郷土愛あふれる逸品です。昔ながらの素朴な味わいと、現代風にアレンジされた多彩なスイーツの形で、今もなお多くの人々に親しまれています。仙台を訪れた際には、ぜひ一度その風味を体験し、地域の味覚と心にふれてみてください。

Information

名称
ずんだ餅
(もち)

仙台

宮城県